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永井 浩大*; 藤原 秀紀*; 荒谷 秀和*; 藤岡 修平*; 右衛門佐 寛*; 中谷 泰博*; 木須 孝幸*; 関山 明*; 黒田 文彬*; 藤井 将*; et al.
Physical Review B, 97(3), p.035143_1 - 035143_8, 2018/01
被引用回数:22 パーセンタイル:69.75(Materials Science, Multidisciplinary)フェリ磁性体MnVAl単結晶の電子構造を軟X線吸収磁気円二色性(XMCD)、軟X線共鳴非弾性散乱(RIX)によって調べた。全ての構成元素のXMCD信号を観測した。Mn L XMCDの結果は、密度汎関数理論を基にしたスペクトル計算により再現でき、Mn 3状態の遍歴的性質が明らかとなった。V LXMCDの結果はイオンモデル計算によって定性的に説明され、V 3電子はかなり局在的である。この描像は、V L RIXSで明らかとなった局所的な遷移と矛盾しない。
西川 裕規; 薄田 学; 五十嵐 潤一*; 小路 博信*; 岩住 俊明*
Journal of the Physical Society of Japan, 73(4), p.970 - 975, 2004/04
被引用回数:6 パーセンタイル:41.15(Physics, Multidisciplinary)GeのK吸収端のエネルギーは硬X線領域に属する。したがってGeの電子系と電磁場の間での運動量移行は無視できなくなる。そこで共鳴X線非弾性散乱スペクトルの散乱ベクトル依存性の有無が興味の対象となる。以上述べたことを動機としてGeのK吸収端での共鳴X線非弾性散乱の実験とその理論解析を行った。結果として実験結果と理論解析はよい一致を示した。またGeの場合、共鳴X線非弾性散乱スペクトルの散乱ベクトル依存性はほとんど無いことが実験,理論的に確認された。これは内殻電子の寿命幅がGeの伝導バンド幅と等しいことによって共鳴X線非弾性散乱スペクトルが価電子バンドのp電子の状態密度の重ね合わせで書けるという事由によることが理論的にわかった。一般的に言って、硬X線領域での共鳴X線非弾性散乱の実験で価電子バンドの分散を決定するのは難しいと結論した。
福田 竜生
波紋, 13(1), p.43 - 46, 2003/01
近年、シンクロトロン放射光X線の発生・測定技術の向上により、従来中性子非弾性散乱(INS)実験でしか出来ないと思われていたフォノン測定等の実験が、X線非弾性散乱(IXS)実験でも可能となってきている。現在、高エネルギー分解能非弾性散乱実験装置の一つであるSPring-8 BL35XUでLaSrCuOのフォノン測定を進めており、IXSやこの装置の紹介とともに以前行なっていたINS実験との比較を通してのIXS実験の特徴を述べる。
稲見 俊哉; 福田 竜生; 水木 純一郎; 石原 純夫*; 近藤 浩*; 中尾 裕則*; 松村 武*; 廣田 和馬*; 村上 洋一*; 前川 禎通*; et al.
Physical Review B, 67(4), p.045108_1 - 045108_6, 2003/01
被引用回数:56 パーセンタイル:87.92(Materials Science, Multidisciplinary)軌道整列したマンガン酸化物LaMnOを共鳴非弾性X線散乱で研究した。入射X線のエネルギーをMnのK吸収端近傍に持って行くと、スペクトルに3つのピークが現われ、その励起エネルギーは2.5eVと8eV,11eVであった。8eVと11eVのピークは、それぞれ、酸素の2pバンドからマンガンの3dと4s/4pバンドへの遷移と考えられる。一方、2.5eVのピークはモットギャップ間の軌道励起と考えられ、これは、との軌道対称性を持つ下部ハバードバンドからと の軌道対称性を持つ上部ハバードバンドへの電子励起である。この2.5eVの励起の弱い分散関係と特徴的な方位角依存性は軌道縮重と電子相関を考慮した理論でよく再現された。
稲見 俊哉; 福田 竜生; 水木 純一郎; 中尾 裕則*; 松村 武*; 村上 洋一*; 廣田 和馬*; 遠藤 康夫*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.2), p.1081 - 1083, 2001/07
被引用回数:20 パーセンタイル:79.11(Instruments & Instrumentation)近年の固体物理における重要な課題の一つが強相関電子系である。特にその電子構造や素励起の研究から、これらの物質に内在する物理を理解するうえで不可欠な情報が得られると考えられる。われわれは、この目的のために、入射エネルギー6~10keVで、エネルギー分解能0.1~1eV、エネルギートランスファー~10eVというX線非弾性散乱装置の建設を行っている。装置は主として、高分解能モノクロメータ、集光ミラー、アナライザからなっている。入射X線は前置モノクで0.5eV程度に単色化された後、高分解能モノクロで0.1eV程度まで再び単色化され、その後、ミラーで水平方向に試料上に集光される。試料、アナライザ、及び検出器は直径2mのローランド円上に配置される。アナライザはヨハン型と呼ばれる球面に曲げたSiまたはGeの結晶を用いる。この分光器の特徴は、散乱面を水平に取ったことで、これにより、重量のあるアクセサリ、例えば、超伝導マグネット等を試料位置に置くことができる。われわれは、物性的に興味が持たれている物質に対し、共鳴及び非共鳴のX線非弾性散乱を、高磁場、極低温、高圧下等の極端条件下で行うことを目標としている。会議では、装置に関する詳細な情報と、性能を示すための幾つかの測定データを示す予定である。